お盆の連休を利用して北アルプスの室堂から上高地までテントを担いで7泊8日の大縦走してきました。
きっかけは、危険で自分には縁がないと思っていた、剱岳や槍ヶ岳に登ってる人が結構いて、その人達がみんな「気をつければ問題ない」と言っていたこと。
そして一度ガッツリと山にこもってみたいって思ったこと。
あと、毎年海外行ってたけど、円安で財布に厳しかった事。等々です。
今回せっかくなのでその事について準備の事から順に記録していきたいと思います。
目次
- 準備編
- 1日目 – 室堂から剱沢キャンプ場へ –
- 2日目その1 – 剱岳登山 –
- 2日目その2 – 剱沢キャンプ場から立山を経て竜ヶ岳山頂へ –
- 3日目 – 竜王岳から五色ヶ原を経てスゴ乗越小屋へ –
- 4日目 – スゴ乗越小屋から薬師岳を経て雲ノ平へ –
- 5日目 – 雲ノ平から水晶岳、鷲羽岳を経て双六小屋へ –
- 6日目 – 双六小屋から槍ヶ岳山荘へ –
- 7日目 – 槍ヶ岳登頂 –
- 8日目 – 槍ヶ岳に再び登り、上高地へ –
※ ※ ※ ※ ※
ルート選びについて
ともかく剱岳に登りたい。
今回のこの登山はその思いから始まりました。
北アルプスの山の位置関係について詳しくなかったのですが、調べた結果剱岳に行くには室堂に入るのが良いとわかりました。
そして室堂に東京方面から行くには、まいにちアルペン号に乗れば良いことも。
そこから上高地に向かうにはどのルートを歩けばよいのか。
「室堂 上高地 縦走」の検索結果は出てくるのに、「剱岳 上高地 縦走」で検索しても全然結果が出てきません。
これは、剱岳が室堂より北にあり縦走ルートとしては「室堂⇔剱岳」のピストンを伴う事なども、徐々に分かってきました。
日程表
出発前に考えたプランは以下のとおりです。
山と高原地図のルートタイムを見ながら疲労を考慮して計画を立てました。
8/7 竹橋発(毎日アルペン号)
8/8 室堂→ 剱沢キャンプ場
8/9 剱沢キャンプ場 → 剱岳 → 剱沢キャンプ場 → 雷鳥沢キャンプ場
8/10 雷鳥沢キャンプ場 → 五色ヶ原山荘キャンプ場
8/11 五色ヶ原山荘キャンプ場 → スゴ乗越小屋
8/12 スゴ乗越小屋 → 薬師峠キャンプ場
8/13 薬師峠キャンプ場 → 雲ノ平 or 黒部五郎岳 → 三俣蓮華岳キャンプ場 or 双六小屋
8/14 三俣蓮華岳キャンプ場 → 槍ヶ岳山荘
8/15 槍ヶ岳山荘 → 横尾 or 上高地(さわやか信州号)
実際荷物を背負ってこんなに歩けるのか不安でした。
もし剱岳登頂をして満足したらそのまま室堂から帰ろう。
そんな風に思って望んだこの北アルプスロングトレイルです。
実際には上記計画よりも早いペースで縦走する事ができました。
登山にあたって加入保険について
これまでどこの山岳保険にも加入していなかったので、万が一遭難してヘリコプターでも出動した時に備えて保険に入る事にしました。
山岳保険は複数あるようですが、ヘリコプターが出動すると300万円ぐらい請求されるらしいので、それだけカバーできてればいいやと思って日本山岳救済機構(jRO)に加入することにしました。
他にも入院費用等が出る保険もあったのですが、日額数千円出たところで大怪我なら大した足しにもならない気がしてやめました。
登山後改めて考えると、落石などで他人を怪我させてしまう可能性もあったので、対人保険には入った方が良かったかと思ってます。
食料について
アルファ米とスープ
長期縦走をした人のブログを読むと、「今日はご飯、明日はパスタなんてやると荷物がどんどん重くなる」って書いてあったので、ここは潔くアルファ米とスープだけに絞る事に。
スープにご飯をいれて毎日おかゆ作戦です。
どちらも石井スポーツがセールをやっている時期に購入し比較的安く仕入れる事が出来ました。
当初は6日間×3食で18食分なんて考え方でアルファ米とスープを用意して持っていったのですが、実際には、朝は作る時間が惜しい、昼も作る時間が惜しい(+ザックから一式出すのが面倒)で、結局夜しかアルファ米は食べませんでした。
ちなみに、アルファ米を1回1袋だと翌日のエネルギーが持たなかったので、途中から1回2袋使い、最終的には結構消化しました。
フルーツグラノーラ
あちこちのサイトにフルーツグラノーラが良いって書いてあったので、こちらも二袋(1Kg)持って行きました。
結果的には1袋で足りました。牛乳が無いとうまく食べれず、毎朝トライするもののあまり量が減りませんでした。
この余った1袋はそのまま山で知り合った人にあげちゃいました。
行動食について
山の中を移動中に食べる食事は、カロリーメイトとカントリーマーム、塩飴、それにアミノバイタルを持って行きました。
カロリーメイトはお馴染みでよくもぐもぐしてましたが、意外と口の中でぱさつくのでそれに比べるとカントリーマームは食べやすかったです。
(リュックの中ので潰されてボロボロになってるのが多かったですが)
塩飴はあまり食べませんでした。
と言うのも、今回ルートの途中で水場が限られている場面があり、塩飴を舐めると避けに水分が欲しくなったからです。
身体にとってはどうなのかわかりませんが、それが分かってから控えました。
最後にアミノバイタル。
これには何回も助けられました。粉末状でそのまま口に放り込んで、口の中で水に溶かして飲みました。
疲れた時に「これはドーピングだ!これさえあればまた元気になるはずだ!」と思い込んで飲むことにより効果を発揮しました。
服装について
ザックの容量が限られていたので、下山するまで同じ服を着続ける覚悟で用意しました。
具体的には着ている服以外には、パンツ1枚とシャツ2枚、ハーフパンツ1枚の替えだけです。
その他にはユニクロの小さくなるダウンジャケットと、ハードシェルを1枚持って行きました。
パンツはものすごく汗をかくのが事前に分かっていたのでムレ防止の為に、north faceの速乾性パンツを買いました。
2000円近くして高かったのですが、すぐ乾くし臭いもそれほど気にならなかったので買って良かったです。
ズボンはNorth faceのものを使用
れが防水ではなく撥水止まりなので、大雨の中グチョグチョになってしまい大変でした。
やはりひとつGORE-TEXでしっかりとした防水の物が必要だなと痛感。。。。
テント関係について
アライテントのエアライズ2と、モンベルのシェラフ(#3)それにNemoのマットとIsukaのまくらを持っていきます。
まくらは僕にとって最重要に近いアイテムです。
これが無いとまともに眠れません。翌日のコンディションに深く関わっています。
電気・撮影機材について
カメラ
これを欲張って持っていったせいで、最初から最後まで凄く苦労しました。
一眼レフ(Nikon D750)に便利ズームを一つ、単焦点60mmを一つ、14-24mmの重量級の合わせてレンズを3つ持って行きました。
おまけに、重たい重たい三脚まで。
星空が撮りたかったです。
まぁ、重かったですけどお陰で綺麗な星が取れました。
一眼レフ用にバッテリーは予備を3つ持って行きましたが、予備はひとつで足りました。
それと、剱岳のアタック用にコンデジ(Canon G7X)を持って行きました。
次回同じレベルで縦走するなら、もう星空は諦めて三脚は持っていかないと思います・・・。
バッテリー
あと、iPhoneの充電用にAnkerの大型バッテリーを2つ持って行きました。
山と渓谷の地図も全てiPhoneで見ているし、天気予報等の情報にもiPhoneが必要なのでバッテリー切れは死活問題です。
2つあって正解でした。
GPSロガー
その他にはGPSの記録用にGerminのeTrex10を持って行きましたが、圧倒的に足りない記憶容量の為に使い物になりませんでした。
電子書籍
テント内での暇つぶし用に電子ペーパーのKOBOを持って行きました。
軽くて充電が切れる心配もありません。
このKOBOは途中で雑にザックに入れていたら衝撃で壊れてしまいました・・・。
その他化粧品等
日差しがきつそうだったので、日焼け止めのアネッサを買って行きました。結果助かりました。
それと、シャワーを浴びれないので、毎日身体と顔を拭くためにボディシートとフェイスシートを購入。
清潔感は大事です。
その他
ヤマテン
天気予報を正確に知るために「ヤマテン」という月300円の有料サービスに登録をしました。
山に特化した天気予報ということで期待したのですが、頻繁に変わる山の天気において、一日一回しか予報を更新しないので、使い物になりませんでした。
最低でも朝・昼・晩の三回は更新してくれなくては意味がないです。
地図
iPhoneのアプリにある「山と高原地図」より「劔・立山」と「鑓ヶ岳・穂高岳」のふたつを購入。
これをメインにいざiPhoneが壊れた時の為に、北アルプス全体図が載った紙の地図も持って行きました。
そんなこんなでいざ出発です。